副医院長ブログ
21世紀の口腔保健戦略の確立に向けて(5)(歯界展望より)
これからの口腔保健戦略
歯科医療従事者が行政、関連機関との協力により進めるべき対策は、
・砂糖摂取を減らすための食品、保健政策
・清潔保持と口腔衛生の改善のための地域の取り組み
・禁煙対策
・事故の予防対策
・HIVとウイルス性肝炎の感染予防対策
などがある。その他、上記対策と並行して進められている口腔保健対策として、
・フッ化物配合歯磨材の普及
・歯科医療の確保
などがあるが、今後の口腔保健戦略は、とりわけ、次の12の主要な戦略に基づいて進めるべきである。
1.他の非感染性慢性疾患への対策とともに、口腔保健を公衆衛生戦略の一環として進める
2.疾患の決定要因に対する多職種間の連携を重視し、多くの慢性疾患との共通の原因に取り組む
3.共通リスク要因に対する取り組みを進める
4.行動変容を図るには「健康に良い選択が、より容易に、不健康な選択が、より困難な選択となる」ように環境の変容を図る
5.歯科医療の公正な配分
6.疾患の治療にも予防にも、科学的根拠に基づき効果が示された方法を適用する
7.人材と技術の適切な活用ー歯科的処置の大部分を歯科補助者が進めることができる
8.指導的な歯科医師には政策の提唱、立案を働きかける役割がる
9.大多数の歯科医師には、専門的な診断、治療方針の決定、高度の技術を要する対処を担当し、また、健康増進とそのための教育を進める役割がある
10.大部分の歯科処置には、コ・デンタルの専門家に委ねる
11.歯科的処置の多くをコ・デンタルの専門家に委ねることは、お互いの技術の向上とともに、受領機会、価格、内容の改善を図ることができる
12.歯科診療報酬制度は、より質の良い医療を提供する意欲を向上させ、効果的で効率的な対処を促し、生体の侵襲を最小限にとどめ、健康にもっとも良い方法を最も選択しやすいようにしなければならない
要約すると、歯科医は歯を治すことに集中すべきでなく、健康増進のための教育を進めなけらばならないのと、歯科医療報酬制度の改革が必要であるということですね。
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