副医院長ブログ

21世紀の口腔保健戦略の確立に向けて(4)(歯界展望より)

提案:砂糖を減少させるための食生活、保険政策

【遊離砂糖の総摂取量】

食品、菓子、飲料は含有糖類の減少あるいは無糖化を

砂糖消費は、1日につき成人で5杯(20g)、子供では4杯以下(16g)

遊離糖質の摂取は食事を含めて1日4回以内に

炭酸飲料や食事の摂取は1日4回以内に

果汁ジュースや砂糖を含む食品を「ごちそう」とする考えは無用

ちなみに

コーラ  砂糖 約20g  コーラ 砂糖 約40g

チョコ 砂糖 約28g            poki       砂糖 約60g  

【砂糖消費を減少させるための食生活、保険政策】

社会全体の理解を得て、以下のような取り組みを進めるために、あらゆる医療分野の専門職の連携が必要である

・社会全体に、飲食物による砂糖摂取を量、回数とともに減少させることが、特に子どもの健康のために必要であるとの理解を周知させる

・食品業界に対し、砂糖の使用の減少、抵当、無糖食品の普及へ法的規制や自主的改善を求める

・総ての飲食物の生産・販売業者に、糖分濃度の一律で単純なラベル表示を義務付ける

・飲食店に対し、砂糖を減らすための料理法の基準、研修、品質管理を行う

・学校、病院、施設などの給食、配食では減糖、無糖の栄養基準を設ける

・子供達への甘味食品の広告の、より広範で効果的な規制

 

【実行目標】

①政府、関連各省の取るべき対策

 あらゆる国の政府は、WHOの専門委員会の勧告(2015)を実行するため、基本的計画を立案すべきである

・砂糖に対する課税により、砂糖を多く含む飲食品の価格を高くする。砂糖の含有量に応じて個々の食品に課税することは管理が複雑となるので、日用品としての砂糖への課税が最も簡単な方法である。消費者への需要への一定の影響を及ぼすためには、甘味飲物と砂糖を多く含む食品の小売価格を少なくとも20%増加させる必要がある

・食料品業界へは、すべての砂糖を製品から減らすか、できれば排除するために、製品を徐々に改善すべきであると通告すべきである

・2.5%以上の砂糖を含むものには「高糖質」のラベル表示をしなければならない

・あらゆる国の政府は、砂糖製品の広告(インターネット上の広告や情報を含む)に対して、より厳しい基準を設けるべきである

②ベビーフードと小児用薬品に関する対策

・砂糖は甘味嗜好を促し歯を砂糖漬けにするため、ベビーフードや飲料に加えてはならない

・あらゆる国の政府は、ベビーフードの砂糖含有量に厳しい規制を設定すべきである

・小児用の売約としての処方薬は、砂糖を含有してはならない

・子供に対して、果実ジュースや砂糖を含む食品を「ごちそう」とする考えは無用で、止めるべきである

③保育園と学校における対策

 保育園、学校、大学において、健康に良い飲食習慣を促進する為の対策は、以下のとうりである

・全ての保育園と学校、大学等では栄養指針を設定すべきである

・保育園と学校の給食では、遊離糖質の摂取を全エネルギー摂取の2.5%以下とすべきである

・果物、野菜、穀類及び低脂肪、無脂肪の乳製品のような、低脂肪、低カロリー、低血糖食品を供給する

・学校内の自動販売機・売店その他の構内施設では、健康に良い飲食物が入手できるようにする

・あらゆる学校では、砂糖甘味料の利用の制限する対策を取るべきである

・公共施設や公的支援を受けた場所では、甘味飲料や菓子の自動販売機を排除すべきである

・食事制限と栄養指導を学校教育に含むべきである

 

 

 

とあります。

要約すると砂糖は嗜好傾向が強いので、摂取制限する仕組みをを社会全体で作るべきであるということのようだ。

個人的にはお菓子、ジュースのメーカーの反発はすごいだろうと思われる。それらの砂糖摂取制限することで生じるメーカーの雇用消失をカバーできる仕事の創造も必要と思います。

寺島歯科医院

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