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21世紀の口腔保健戦略の確立について⑴(歯界展望より)
歯界展望(2016年3月)より面白い記事を抜粋します。
治療の普及は疾患の発生を予防しない
日本も参加して実施されたWHO等の歯科医療制度に関する共同研究では、歯科医療の普及は歯科疾患の発生を減少させないという、結論を出している。ノルウエー、ポーランド、ドイツ、ニュージーランド、オーストラリア、日本、そして他の同類の国々において、歯科医師が増加したにもかかわらず、中高年おいて歯の喪失が著しく見られたのである。
この調査では、学校における十分な歯科保健管理が普及しても、必ずしも成人期にまで満足な状態で口腔保健が維持されるわけではないことを示した。このことは紛れもなく、現状の専門家やセルフケアによる予防対策も、口腔保健サービスも十分に機能してないということを明らかに示している。また、旧来のように歯科疾患に治療を処す医療への費用の増大は住民の口腔の健康保険の改善には、ほんのわずかな効果しか及ぼさないということである。このような国際共同研究の結論もまた、歯科医療が根本的な転換を図り、医科と歯科の保健医療制度のさらなる統合が必要であることを示している。
要約すれば、今までの政策は虫歯を持つ患者がたくさん存在し、治療が必要なので、歯科医をたくさん増やしたが、大人の虫歯は減ってないってことです。よって制度の転換が必要ってことです。
寺島歯科医院
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